令和3年12月11日

記念写真!

 

 その多くはその瞬間を記念として残すことを目的として撮ることだろう。勿論この写真とて同様のこと。だが、一般的な記念写真とは大きく異なる背景がある。それは継続である。写真が捉え、残す画は一瞬なれども、ここに至るは相応の時間と努力、更には忍耐をなくしてここには至らぬ。故に、この一瞬を撮るは言葉通りに一瞬なれど、その経緯を知っての撮影なれば感慨深くもなる。

 

 気付いたならば、背が伸びたなら、顔の表情とて違う。目を潤ませたことがあれば、素直に聞き入れられなかったこともあったろう。だが、続けた。続けてきた。その重ねた時間の重みが加わる一瞬なのである。

 

 親子で共に続けた。時には親の立場として辛い場面があれば、手を貸してしまいたいこともあったろう。しかし、稽古となれば自宅での関係とは異なるが為、少し離れた場より見守っていたのだろう。そんな背景を知ってのこと故、この一瞬を収めるにも思いが入る。良い写真が撮れたように思う。そして、継続は止まらない。